まちづくり情報

月刊まちづくり情報

2003年8月発行

  • 2003年8月発行 01号
    都市景観協定第1号に(新潟県長岡市)
    統一性のある町並みを目指す長岡市古正寺地区まちづくり協議会と、地区住民らが結んでいるまちづくり協定が6月1日、同市の都市景観条例に基づく団体(まちづくり協議会)と協定(まちづくり協定)の第1号に認定された。同協議会は区画整理事業で整備された住宅地と商業地の約62ヘクタールを対象に、99年から「新都市・古正寺の森」を基本コンセプトにして景観作りを進めている。敷地内での建物の位置指定、外壁や屋根の色彩の限定、生け垣や高木などの緑化の積極導入、広告物の規制などを定めて、住民が自主運営をしてきた。市内では唯一の取り組みで、市がモデル的な活動と評価した。今回の認定により、景観形成のための活動経費が補助されるとともに、今後地区内で協定に基づいた住宅建築や生け垣整備などを行う際に個人に対して、15万円を限度に補助金を交付する。
  • 2003年8月発行 02号
    歴史的な町並み生かす拠点建設(新潟県村上市)
    城下町の町並みが色濃く残る村上市に、財団法人ナショナルトラストが、歴史的景観を生かした地域づくりの拠点施設「ヘリテイジセンター」を建設することが6月に決まった。市民団体による「町屋の人形さまめぐり」など、まちの財産を活用した取り組みも評価されたようだ。全国で8番目、京都以北の日本海側では初の施設となる。建設場所は、村上市の旧武家町と旧町人町の中間にあたる三の丸記念館内の私有地約1600平方メートル。建設費約9500万円は宝くじの助成金を充てる。土地は市が提供、市が解体保存していた約100年前の医院の建材を一部活用し、明治時代の擬洋風建築風の施設を建てる。今年10月に着工、来年3月に完成予定で、夏までのオープンを目指す。
  • 2003年8月発行 03号
    文化・情報発信の拠点を目指して(沖縄県那覇市)
    国際ショッピングセンター跡地に建設される再開発ビルの起工式が7月12日、那覇市国際通りの同跡地で行われた。民間と那覇市の共同事業で、民間がビルを建設、市が一部を買い取り文化・情報発信拠点となる「NAHAぶんかテンブス整備事業」の施設と那覇市伝統工芸館が入居。中心市街地活性化や新しい国際通りのシンボルを目指し、2004年11月頃にオープンする予定である。
  • 2003年8月発行 04号
    緑化で壁面のお色直し ヒートアイランド現象に効果 (東京都墨田区)
    建物の屋上に樹木を植えることで、夏場の建物の熱を下げ、さらにヒートアイランド現象も抑えられる。その効果を知ってもらおうと、7月5日、東京墨田区役所などを会場に「屋上緑化フェア」が開かれた。ヒートアイランド現象とは、都心部の気温が郊外より高くなる現象であり、地表がアスファルトなどで覆われているうえ、自動車の排ガス、エアコンの放出熱が多いことなどが原因とされている。
  • 2003年8月発行 05号
    市民の声をまちづくりに 市政サポーターの募集(三重県松坂市)
    市民と共に歩む市政の実現を目的に、松阪市は市政への提言などを行う市政サポーターを募集している。市政サポーターとは、市が設置している市民参加・参画・協働システム構築市民委員会が昨年、同市に行った提言に基づき、発足させる制度。市民からの公募や地域の推薦のほか、既存の各種市民委員会委員らへの勧誘などにより毎年約100人を、市のデータベースに登録する。
  • 2003年8月発行 06号
    景観やまちづくりの研究 学生らが成果を報告(滋賀県彦根市)
    旧中山道の高宮宿をテーマに景観やまちづくりの研究に取り組んでいた県立大環境科学部(滋賀県彦根市)の学生らが15日、彦根市高宮町の地域文化センターで地元住民らに成果を報告した。同学部2年生の授業の一環で、約20人が「歴史」「現在」「未来」の3班に分かれ、4月から歴史などを調査、まちづくり構想などを検討してきた。
  • 2003年8月発行 07号
    環境との共生で国モデル事業に 八幡東田グリーンビレッジ構想(福岡県八幡東区)
    国の「都市再生本部」(本部長・小泉首相)は、八幡東区の「八幡東田地区グリーンビレッジ構想」を、都市再生事業の一環として、「環境共生まちづくり」のモデル事業に選定した。
  • 2003年8月発行 08号
    蔵シックあんどん 喜多方で点灯(福島県喜多方市)
    喜多方市中心市街地の商店街「ふれあい通り」にレトロな雰囲気の行灯(あんどん)型街路灯「蔵シックあんどん」が設置された。19日午後6時45分から点灯式があり、オレンジ色の明かりが蔵のまちをやさしく包む。
  • 2003年8月発行 09号
    区のブランドを築いて 浦和を皮切りに初の区民会議(埼玉県さいたま市)
    各区ごとの特色ある街づくりに向け、さいたま市が設置した「区民会議」が5日、第1回浦和区区民会議を皮切りに始まった。区民会議は、さいたま市が政令指定都市移行の目玉政策として設置した。9区の区民会議には、一般から計243人の応募があり、45人の委員が選ばれた。相川宗一市長は「歴史、伝統、文化を重んじた特色ある提案を出しあい、区のブランドを築いてほしい。市民が主体となった区行政にむけ、問題提起型の運営をお願いしたい」とあいさつした。
  • 2003年8月発行 10号
    都市再生へシティプロモーション(大阪府大阪市)
    大阪市は、企業や大学の誘致を積極的に進めるために、専門部隊による「シティプロモーション」を本格的に始める。東京などに移転した企業を大阪に再誘致するとともに、工業等制限法の廃止で市内における大学設置規制が緩和されたのを受け、郊外の大学を都心に呼び戻し、都市のにぎわいや潜在能力を高めるのが目的である。
  • 2003年8月発行 11号
    伊香保集客アップ作戦「大正浪漫」の景観づくりなど活動報告(群馬県伊香保町)
    町ぐるみで観光振興に取り組む「伊香保温泉品質向上大作戦」の活動報告会が22日、伊香保町で開かれた。全町民の観光ガイド化を目指して、教科書となる「伊香保豆手帳」を発行するほか、名所の石段街で大正浪漫をイメージした景観づくりを進めることなどが報告された。
  • 2003年8月発行 12号
    「市民提案型まちづくり事業審査会」具体的提案の4団体に助成(富山県富山市)
    街づくりに取り組む市民団体が個性的な提案を披露する「市民提案型まちづくり事業公開審査会」が12日、富山市大手町の市民プラザで行われ、審査で4団体への助成が決まった。
  • 2003年8月発行 13号
    学生と市民がまちづくりで協力 NPO発足し情報交換(京都府京田辺市)
    同志社大京田辺キャンパスに通う学生と市民が一緒になってまちづくりを進めようと、NPO「きゅうたなべ倶楽部」を発足、毎月、行政や大学、企業も交えて意見を交換している。6月23日には大学とタイアップし、冒険家を招いて講演会を開くなど、様々な交流事業を企画。学生と市民を結ぶ核となることを目指している。
  • 2003年8月発行 14号
    広小路ルネサンス推進協議会初会合−歩いて楽しい通りめざし−(愛知県名古屋市)
    名古屋を代表するメーンストリート「広小路通」に、かつてのにぎわいを取り戻そうと、地元商店街や学識経験者らでつくる「広小路ルネサンス推進協議会」の初会合が15日、中区金山町の名古屋都市センターで開かれた。初会合には、約40人が出席。会長に名古屋市立大学大学院の瀬口哲夫教授を選んだ。
  • 2003年8月発行 15号
    伊勢の「河崎川の駅」公開 明治のみそ しょうゆ蔵改築(三重県伊勢市)
    「伊勢の台所」として栄えた伊勢市河崎にある伊勢河崎商人館前の勢田川沿いで、明治時代のみそ・しょうゆ蔵を駅舎に改築した「河崎川の駅」が近く完成し、27日から一般公開される。駅舎は、木造二階建て約62平方メートル。一階には待合室やレトロ調のテラス、二階には展望室を備えた資料展示室があり、同市が街づくりの一環として建設、運営をNPO法人「伊勢河崎まちづくり衆」などに委託する。将来は、造船が盛んだった河口部の大湊から川の駅まで観光客用の木造船を運行する計画もあり、同市では船の設計に取りかかっている。27日には、野呂知事や水谷光男市長らが出席する完成式と、舟参宮を再現する「どんどこ丸」やシーカヤックの体験試乗などが予定されている。
  • 2003年8月発行 16号
    中心市街地活性化へ再開発や空き店舗対策 TMO構想を認定(愛媛県伊予三島市)
    伊予三島市は26日、伊予三島商工会議所から申請のあった中心市街地の商店街活性化を図るTMO構想を認定した。本町商店街の再開発、多様な空き店舗対策などを計画している。県内では6番目の認定。
  • 2003年8月発行 17号
    「まちづくりファンド」制 地域社会への貢献団体を助成(高知県高知市)
    高知市は、自然環境の保全など地域社会に貢献する活動をしている市民団体を助成する制度「公益信託高知市まちづくりファンド」を創設し、受け付けている。
  • 2003年8月発行 18号
    JR大阪駅 再開発地域と接続構想 市道をまたぐビル建設へ(大阪府大阪市)
    JR西日本は16日、大阪駅に建設する新商業ビルの中央部を駅北側の市道上部にせり出して建設し、北側の梅田貨物駅を中心とする再開発地域(梅田北ヤード、約24ヘクタール)と接続させる構想を明らかにした。新ビルは04年度中にも着工する。
  • 2003年8月発行 19号
    都市計画で県内初の住民提案 高さ制限の用途変更(神奈川県横浜市)
    「高層建築物の建設を制限することで住環境を良くしよう」と、横浜市栄区笠間二丁目の地権者が4日、地域の都市計画用途を「工業地域」から「第二種中高層住宅専用地域」に変更するよう提案した。昨年7月に都市計画法が改正され、住民が都市計画について提案できるようになった「都市計画提案制度」を利用する県内初のケースという。市都市計画審議会を経て年度内にも用途変更される見込み。
  • 2003年8月発行 20号
    東京都と西武鉄道が拝島線高架化へ 府中街道との交差地点(東京都多摩市)
    都と西武鉄道の間で、小平市小川東町の都道・府中街道と交わる西武拝島線を高架化する方針がほぼ固まった。南北幹線道路整備の一環だが、踏切がなくなり、渋滞解消などの効果が期待されている。
  • 2003年8月発行 21号
    キタに「ロボットセンター」JR大阪駅北側再開発のシンボルに(大阪府)
    JR大阪駅の北側に広がる旧国鉄の未処分地「梅田北ヤード」(約24ヘクタール)の開発方向を検討している大阪駅地区都市再生懇談会の秋山喜久座長(関西経済連合会会長)は18日の記者会見で、大阪都心の象徴となる中核施設として「ロボットセンター」を誘致する考えを明らかにした。見学や体験が可能な「ショールーム」機能を持った工場などをイメージしており、国や地域振興整備公団に予算化を働きかけている。
  • 2003年8月発行 22号
    仙台・長町副都心「業務拠点型」から転換へ基本計画を策定(宮城県仙台市)
    仙台市太白区の長町副都心計画について、仙台市と都市基盤整備公団は18日、土地利用や施設整備の方向性をまとめた基本計画(あすと長町マスタープラン)を発表した。これまでの事業計画より就業・居住の全体人口を減らす中で居住人口を倍増させて、「業務拠点型」から転換、「職住融合の街」を目指す。中核施設と位置づけていた「音楽堂」建設は凍結する。
  • 2003年8月発行 23号
    外環道 練馬〜世田谷間 環境アセス実施へ(国土交通省、東京都)
    国土交通省と東京都は、東京外郭環状道路(外環道)の練馬―世田谷間(約16キロ)の環境影響評価(アセスメント)手続きに月内にも入ることを決めた。扇千景国交相が15日の閣議後会見で明らかにした。東京都が近く環境アセスメントのための方法書を公告縦覧する。
  • 2003年8月発行 24号
    歩行者用の路側帯を拡幅「あんしん歩行エリア」を指定(警察庁、国土交通省)
    警察庁と国土交通省は10日、歩行者と自転車利用者の安全確保のため、歩行者用の路側帯を拡幅する「あんしん歩行エリア」に全国796カ所を指定し、愛知県内からは名古屋市中区金山地区やJR春日井駅前地区、豊田市市街地中心地区など計36カ所が指定された。
  • 2003年8月発行 25号
    空き店舗活用 商店街活性化へ6店舗オープン(沖縄県沖縄市)
    2003年度商店街空き店舗活用起業支援事業で、沖縄市胡屋地区商店街に出店が決まった6店舗の合同オープンと、同商店街の活性化を目的にした「チャレンジショップ グランドオープンKOZA遊び」(主催・沖縄商工会議所、空き店舗活用起業支援事業委員会)が11日から行われている。
  • 2003年8月発行 26号
    大学中心のまちづくりを京都推進懇が初会合(京都府京都市)
    京都市は、大学を中心としたまちづくりに関する新プランを策定するため、市内の大学の総長らを委員にした「大学のまち・京都推進懇談会」(座長・長尾真京都大総長)を設置し、18日、中京区のホテルで初会合を開いた。国際化時代に相応しい「大学の街づくり」「産学公と地域連携」などについて、来年3月の提言に向けて検討に入る。
  • 2003年8月発行 27号
    都市防犯に新聞配達網を活用(岐阜県)
    新聞店の配達網を活用して都市防犯を実現したい。こんな試みを、岐阜県警察大垣署が神戸町神戸の林新聞店(林為治社長)と協力してスタートさせた。名前は「ご近所パトロール隊」。従業員が、配達途中に事件や事故を発見した際、ボランティアで積極的に通報してもらうという取り組み。ひったくりなどの街頭犯罪を主にした刑法犯罪が増える一方で、警察力が十分、追い付けず、自主防犯が叫ばれる時代。一つのモデルケースだ。
  • 2003年8月発行 28号
    大型小売店の出店、県が独自の規制策検討へ(福島県)
    県が大型小売店の出店について独自の規制策の検討を始めることが18日分かった。学識経験者や商業者、自治体首長らからなる検討会を設け、今月末に1回目の検討会を開き、年度内に報告をまとめる。大規模小売店舗立地法(大店立地法)は需給調整などの「経済的規制」を禁じているが、広域的な都市計画や商業機能の適正配置の観点からの「社会的規制」をかけることは可能と県は判断した。大型店の出店そのものを管理するのは全国的にも例のない取り組みで、議論の行方が注目される。
  • 2003年8月発行 29号
    パーク・アンド・バスライド始めます(宮城県仙台市)
    仙台市交通局は21日までに、自家用車を霞の目営業所(若林区)の敷地に置いて、バスに乗り換える「パーク・アンド・バスライド」を、10月に始めることを決めた。
  • 2003年8月発行 30号
    シャッターアートで商店街活気づけ 富士市NPOが作業(静岡県富士市)
    数年前から閉店が相次ぎ、"シャッター通り"になりつつある商店街を活気づけようと、富士市のNPO「東海道・吉原宿」(佐野荘一代表)が店のシャッターをキャンバスに見立てた「ストリート・アートスタジアム」を開催する。14日には1枚目のシャッターアートの下地処理が行われた。
  • 2003年8月発行 31号
    開発許認可前に住民と事前協議を(長野県)
    長野県景観審議会は、県景観条例の見直しの方向をまとめ、田中康夫知事に答申した。大型店の出店やマンションの建設といった開発行為をする場合、県の許認可前に開発者が地域住民と事前協議するプロセスをもうけることなどが柱。答申では、許認可手続き前に、地域住民の意見を集約し、地域にふさわしい開発の在り方を判断する仕組みの制度化を求めたほか、市町村が景観形成のための条例を選定する場合、県が支援すること、県民が共有する「美の概念」の明文化などの方向で条例見直しを提言した。
  • 2003年8月発行 32号
    大阪の再生・発展を支えるネットワーク 交通道路マスタープラン策定へ(大阪府)
    大阪府は、2025年を目標年次とした交通道路マスタープラン(仮称)を2003年度内に策定する。大阪の再生・発展を支えるネットワークなど5項目を柱に、新たな環状道路の整備や交通需要マネジメント(TDM)施策の推進などに取り組む方針で、早期着手可能な事業は2004年度予算にも反映させていく。
  • 2003年8月発行 33号
    生活排水対策の基本方針策定(熊本県)
    熊本県は、河川や海中で環境負荷の原因とされる生活排水の対策を強化するための「生活排水対策基本指針」を策定した。赤潮の発生などを背景に、県が喫緊の重要課題と位置付ける有明海・八代海の再生策の一環。同指針では、生活排水処理施設の整備や下水道への接続など県、市町村、住民ごとの役割を明示、県、県の各地域振興局、市町村ごとに連絡会議を設置し、連携して排水対策を推進する。
  • 2003年8月発行 34号
    CGで道路完成予想 景観配慮へ(京都市)
    京都市は、五山の送り火の1つ「妙法」付近の道路橋りょう工事に先立ち、工事が付近の景観に悪影響を及ぼさないようにするため、CG(コンピューターグラフィックス)を使って完成予想図を作成した。同市では公共工事の完成予想をCGで行うのは初めてである。
  • 2003年8月発行 35号
    ビル街の悪臭防止へ 下水施設の構造を施行令で規定(国土交通省)
    国土交通省は、都市部のビルや商店街のマンホールなどから下水の悪臭が漂い、周辺地域の住民らが苦情を寄せるケースが相次いでいるため、下水道や関連施設・設備について悪臭防止を定めた構造基準をつくり、2003年度中にも下水道法の施行令に明記する方針を決めた。法律に位置付けることで、排水槽を抱えるビルの所有者や管理者に対し自治体が行う指導の実効性を高めるとともに、所有者らが対策を怠った場合には処罰の対象とすることも可能にする。
  • 2003年8月発行 36号
    民間公園を条例で認定 税を減免(東京都)
    東京都は、民間が造った公園を「民設公園」として条例で認定し、緑地の拡大を進める方針を決めた。都の都市計画審議会が、民間を巻き込んだ公園拡大の方法についての中間報告に盛り込まれた。早ければ2004年度中にも条例を整備し、認定を始める。

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    担当:依田 TEL:03-3262-3491 yoda@tokeikyou.or.jp
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